@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00011184, author = {山田, 大生 and YAMADA, Hiroki and 松浦, 均 and MATSUURA, Hitoshi}, journal = {三重大学教育学部研究紀要. 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践, BULLETIN OF THE FACULTY OF EDUCATION MIE UNIVERSITY. Natural Science,Humanities,Social Science,Education,Educational Practice}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 阪神大震災や東日本大震災などの大規模災害が発生した際には、これまでも全国から被災地に対して多くの支援が行われた。それらの支援は自治体によるもの、ボランティアによるものなど多様な形で行われるが、被災地では実はそれらの支援を必ずしもうまく受け入れることができたわけではない。被害があまりにも大きく、受け入れる側の自治体自体が被災して機能せず、支援の受け入れがうまくいかないという状況が多々見られた。すなわち、自治体の想定を超える災害が発生したら、支援を受けたくても支援を受け入れる力がなく、折角の支援がスムーズに進まない事態に陥る。支援をうまく受け入れる、そうした力が必要ではないだろうか。本研究では、この支援を受け入れる力である「受援力」という考え方に着目し、この考え方において先進的である神戸市の受援計画についてヒアリングを行い、災害時における自治体の組織的対応について検討した。具体的には神戸市危機管理室防災担当の方、災害ボランティア経験者の方、神戸市社会福祉協議会にインタビュー調査を行い、支援受け入れに必要な考え方や課題、現状について知ることができた。 災害支援では、被災者の情報や支援に必要な情報など、そういった情報の共有が必要不可欠であるが、そうした情報共有できる場をまずは整備することが受け入れ側に必要である。また、支援者への配慮や支援の効率化のために準備できるものは受け入れ側が準備しておくこと、支援者への指示を明確にするための体制を整えておくことも必要である。そして、支援者との協力関係や連携体制を事前に作っておくことがこれからの災害支援にとって重要なポイントになることが考えられる。 しかしながら、支援受け入れ、すなわち「受援力」や「受援計画」についての考え方は全国的にまだまだ浸透しておらず、現在の状態では多くの自治体で支援受け入れがうまくいかないと予想される。さらに、災害ボランティアとの連携や協力関係も必要と考えられているにもかかわらず、関係がうまく作られていないことや受援計画そのものの実効性、システム化の問題などまだ検討すべき課題も山積している。 今年2016年4月に発生した熊本地震では、やはり受援力が問題となっていた。受援について考えることは支援について考えることでもある。受援と支援はまさに対になる概念であるため、支援を考えることが受援力を高めることにもつながるだろう。今後の来るべき災害に備えられるよう日本全体の各地域で受援力を高めていく施策が必要と考える。}, pages = {77--97}, title = {神戸市における災害支援体制 ―「受援力」に焦点を当てたインタビュー調査―}, volume = {68}, year = {2017}, yomi = {ヤマダ, ヒロキ and マツウラ, ヒトシ} }