@misc{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00012928, author = {森井, 孝一}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 暖海性コンブ目であるカジメ科藻類の配偶体の温度特性については多くの知見があるが、温度以外の条件が律速とならないように, 光量や栄養塩などは至適条件あるいは飽和条件で行っており,光量については50~100μmol/m2/s で実験を行ってきた。しかし,海中林構成種の配偶体,幼体が生育する群落床部は,成体に光が遮られるために光量が低くなっており,8~30μmol/m2/s 程度と考えられる。これまでこのような配偶体が生育する海中林下部の弱光環境における温度特性の知見は少ない。本研究は、配偶体の生育環境に近いと考えられる10μmol/m2/s におけるコンブ目カジメ科のアラメ,サガラメ,カジメ,クロメ,ツルアラメ配偶体の生長,成熟に対する温度特性を明らかにした。また,アラメ,サガラメ,カジメについては各光強度における光合成量を測定した。  いずれの種も全ての温度で低光量下での生長速度は飽和光量下の生長速度を下回っていた。飽和光量下ではいずれの種も全ての温度で成熟がみられた。低光量下ではカジメとツルアラメのみが15、20℃で成熟がみられ,いずれの種も25℃では成熟がみられなかった。いずれの種も15℃で最大純光合成速度と呼吸量が最も低かった。1日の積算純光合成速度を考えると、弱光下では日中の光合成速度が制限されるため,夜間の呼吸量が少ない低温が生存に有利であると考えられる。カジメ科藻類配偶体は低光量下では生育可能な温度の範囲が狭くなると考えられる。  これまでのコンブ目褐藻配偶体の温度特性に関する研究では飽和光量下での実験が主であり、低光量下でのデータはほとんど無かった。しかし、自然下では海中林群落下部の光条件が群落直上の約0.6~2.2%程度の低光量下で、幼体や配偶体が生育している。 今回の研究では実際の環境に近い低光量下での実験を行い、低光量下では飽和光量下に比べて生育可能な温度範囲が狭いことが分かった。今後の研究では実際の生育環境での条件に近い培養条件での知見が求められると考えられる。, 三重大学大学院生物資源学研究科 博士前期課程 生物圏生命科学専攻 海洋生物科学講座, 31p}, title = {褐藻カジメ科配偶体の低光量下における温度特性}, year = {2019}, yomi = {モリイ, コウイチ} }