@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00013712, author = {森川, 孝太朗 and Morikawa, Kotaro}, journal = {三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践, Bulletin of the Faculty of Education, Mie University. Natural Science, Humanities, Social Science, Education, Educational Practice}, month = {Feb}, note = {application/pdf, 本研究では、G.マーラー(Gustav Mahler, 1860~1911)が最晩年に作曲に取り組み、未完に終わった『交響曲第10番』より第1楽章アダージョの楽曲分析をし、その和声の傾向を抽出した。『交響曲第10番』第1楽章アダージョは、203小節から208小節にみられる9つの異なる音による和音、及び冒頭をはじめ楽曲中にしばしばあらわれる和声が付されていないヴィオラによる旋律等のため、調性が不明確な部分をもつ作品であると指摘されることがある。「調性」を機能和声に基づく長・短旋法と定義するとき、9つの異なる音による和音の機能和声に基づく分析または解釈と無伴奏によるヴィオラの旋律の背後に和声を設定することができるかどうかは、マーラーが最晩年に調性のことをどのように捉えていたかを知る手がかりになる。 研究方法として、段階的に楽曲分析を行った。楽曲分析は、まず楽式を提示し、それに基づき楽曲を区分し、楽曲の各部分の和声分析を行った。そして和声分析により、和声の傾向を抽出した。併せて、楽曲構造と和声の傾向との関連性を検討した。そして、ヴィオラによる無伴奏の旋律に対する和声の設定と203小節から208小節にみられる9つの異なる音による和音の解釈を行った。 分析の結果、マーラーは『交響曲第10番』第1楽章アダージョにおいて、極めて拡大されている部分もあるが、機能和声に基づいて楽曲を構成し、作曲していることが確認された。冒頭などにあらわれる和声が付されていないヴィオラの旋律は、機能和声で説明可能である。203小節から208小節にみられる9つの異なる音による和音は、機能和声を敷衍して解釈することにより、調性の中の機能をもつ和音としての説明が可能である。その他、各部分の和声分析の検証により、『交響曲第10番』第1楽章アダージョにおけるマーラーの調性の捉え方について考察した。}, pages = {125--140}, title = {G.マーラー『交響曲第10番』第1楽章アダージョにみられる和声の傾向}, volume = {71}, year = {2020}, yomi = {モリカワ, コウタロウ} }