@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00014641, author = {籠, 碧 and Kago, Midori}, journal = {人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要, Jinbun Ronso: Bulletin of the Faculty of Humanities, Law and Economics}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 本論が扱うのは、戦間期に特に活躍した作家シュテファン・ツヴァイクによる小説『永遠の兄の目』(1921)である。この作品は、ヒンドゥー教の聖典『バガヴァッド・ギーター』を翻案したものだ。ツヴァイクはこの『永遠の兄の目』を、自らの「信条告白」と呼んでいる。この事実に基づいて提出されている解釈のうちには、「ツヴァイクは作中で政治参加への意欲を表明している」という考え方がある。しかし一方で、「この作品を通してツヴァイクは、政治に関わることをむしろ拒否している」と捉える見方も存在している。そして先行研究に共通して欠けているのは『バガヴァッド・ギーター』との比較である。本論は『永遠の兄の目』を翻案元の『バガヴァッド・ギーター』と比較することを通して、より丁寧な検討を試みるものである。本論が特に注目するのは、ツヴァイクが『ギーター』を翻案して『兄の目』を執筆するにあたって主要人物の立ち位置を「戦士」から「犬の世話係」へと変更し、独自の文脈に置き直していることだ。この最大の改変に着目すれば、『兄の目』の重点は政治に対する拒絶の表明にある、と解釈されうる。}, pages = {15--27}, title = {S.ツヴァイク『永遠の兄の目』と政治的態度 ―聖典『バガヴァッド・ギーター』との比較から―}, volume = {39}, year = {2022}, yomi = {カゴ, ミドリ} }