@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00001547, author = {村上, 直樹 and Murakami, Naoki}, journal = {人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 本稿の目的は、〈私〉を立てずに人間の経験を体系的に説明する理論を構築することである。その理論は、性起に関する理論という形で構築されることになる。そして、我々の性起に関する理論は、生-物という物質概念に依拠することになる。(その理由は、前号において呈示した。) 生-物とは、次の6つの性質を持つ物のことである。i) それが「ある」という事態が、極微の次元における生成論的な生成と消滅によってもたらされている、ii) 新たに生成したり消滅したりする、iii) 能動性を持つ、iv) それ自体で知覚的に現前する、v) 有意・有色・有情である、vi) その総体が不可分の単一体をなす。こうした生-物という物質概念は、量子論、自己組織化論、内部観測論、大森荘蔵の知覚的立ち現われ論などが、近代自然科学の物質概念=死-物概念に対置してそれぞれ呈示してきた物質像をまとめ上げたものである。本号では、この生-物概念を措定する作業の一環として、生-物概念の源泉となった諸理論の中でもとりわけ物質の能動性に着目した理論を取り上げ、それらが呈示している物質像がどのようなものであるのかを明らかにしていきたい。実質的には、それらが注目する物質の能動性とはどのようなものか、また、その能動性はどのようにして発現しているのかを明らかにしていきたい。}, pages = {145--170}, title = {〈私〉の消去の後に. 6 : 性起としての世界と人間}, volume = {27}, year = {2010} }