@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00001653, author = {大河内, 朋子 and OKOCHI, Tomoko}, journal = {人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要}, month = {Mar}, note = {application/pdf, クルト・シュヴィッタースの1926年頃までの散文作品には、言語という表現素材に立ち向かうシュヴィッタースの実験的精神が顕著に表れている。その言語実験は二つの方向性を取っている。1920年頃までの初期作品では、コラージュの原理に基づいて既存の語句を切り貼りし、雑多な引用によって本来のストーリーを分断しつつも、言語的には多彩なテクスチャーを作出している。それ以降の実験的作品では、コラージュ的表現技法のみならず、共鳴する音韻や新造語の活用による言葉遊び、同一句の繰り返しによる躍動感(と同時にストーリーの遅延や停滞)の創出、物語世界内への作者の闖入など、多様な音韻上あるいは物語構成上の技法が試みられていて、読者や聴衆から「カバレット的な笑い」を引きだそうと狙っている。シュヴィッタースの言語実験は、散文テクストを言語的理性の一元的支配から解き放って、造形芸術の領域へ近づけると同時に、身体(音声)表現の領域へ近づける試みでもあった。}, pages = {137--142}, title = {クルト・シュヴィッタースの散文作品について}, volume = {33}, year = {2016} }