@misc{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:02000676, author = {花井, 陽一}, month = {Mar}, note = {application/pdf, スギ、ヒノキは日本の人工林面積の7 割を占め、木材生産において重要な樹種である。森林の管理において人工林の樹種の分布を広範囲かつ迅速に把握するために、衛星リモートセンシングの活用が期待されている。スギとヒノキはどちらも常緑針葉樹であり、樹冠の形状や色が似ているため、衛星で観測する反射率の違いが小さい。また、日本の森林は山岳地帯に多く分布しており、傾斜による陰影が観測反射率に大きな影響を与える。本研究では、衛星画像からスギとヒノキを機械学習によって分類した。観測時期ごとに分類精度を算出し比較することで、分類に有効な時期を評価した。地形補正の有無で分類精度を比較し、地形による反射率の変化が分類精度にどのように影響するかを評価した。また、分類における各波長帯(バンド)の重要度を算出し、分類に重要な波長帯を特定した。 対象地は三重県と和歌山県と奈良県とした。対象期間は2020 年から2023 年までとし、雲が少ない18 日分のデータを使用した。衛星データはSentinel-2/MSI を使用した。Sentinel-2/MSI は空間分解能が10~60m、観測周期が5 日であり、可視光、近赤外光、短波長赤外光など13 バンドを観測できる。解析には60m 解像度のバンド1、9、10 を除いた10 バンドを使用した。Sentinel-2/MSI には、大気圏上部の反射率を記録したLevel1C データと、Level 1C データに大気補正と地形補正を行ったLevel 2A データがある。スギとヒノキの参照データとして、国土数値情報の国有林野データからスギとヒノキの純林を抽出した。 分類手法にはRandom Forest を使用した。参照データの位置に基づいて、衛星データから画素値を抽出するとともに、スギかヒノキかのラベリングを行いデータセットを作成した。18 時期の分類精度を算出して観測時期の影響を評価した。観測波長帯ごとの重要度はPermutation Importance を用いて評価した。また、Level 1C と2A の精度を比較することで地形の影響を評価した。 観測時期についてはLevel 1C と2A とも、4 月上旬と6 月中旬の分類精度が高く、3月から4 月または6 月から7 月が分類に有効であった。3 月31 日が全ての時期の中で最も精度が高く、地形補正ありで87.0%、地形補正なしで84.6%となった。一方、5 月と、9 月から1 月までのデータでは精度が低くなった。観測波長帯の重要度については、3月から4 月はバンド6、11 の重要度が高く、3 月31 日ではバンド6、11 のPermutation Importance がそれぞれ30%を超えた。また、9 月から12 月はバンド3 の重要度が高く40%を超えるなど、季節により違いがみられた。また、バンド2 の重要度は全ての時期で0.1%未満と小さかった。地形補正なしの分類精度は約82%~約87%、地形補正ありでは約80%~約85%と、ほとんどの時期で地形補正なし分類精度が2%程度高くなった。この原因として、スギは谷に、ヒノキは尾根に植林されることが多いため、樹種の分布が地形と関連することで分類精度が高くなったことが考えられる。, 三重大学大学院工学研究科情報工学専攻 データサイエンス研究室, 32p}, title = {Sentinel-2を用いたRandom Forestによるスギとヒノキの分類 ~観測時期・観測波長帯・地形の評価~}, year = {2024} }