@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00003324, author = {大谷, 正人 and Otani, Masato}, journal = {三重大学教育学部研究紀要. 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学}, month = {Mar}, note = {application/pdf, ベートーヴェンの古典的形式、英雄的ソナタ形式、カンタービレ形式という様式の変遷の契機としては、1802年の聴覚障害による危機と、1812年の結婚断念による危機があげられる。1812年以降は、不滅の恋人との別れだけでなく、経済的困難、健康問題、聴覚障害の進行、甥カールの単独後見人を目指しての奮闘なども重なり、その危機はより深刻であった。死を意識し、被害的になりやすく対人関係でのトラブルも多かったが、ベートーヴェンは至高のものを求めて、力の源泉を自然に求めようとした。1818年以降の後期作品は、苦悩を超越した、より浄化された世界であり、カンタービレ的要素と自由化、宇宙的響きと宗教性、ポリフォニー(特にフーガ)の多用などの音楽的特徴がみられる。マズローは晩年に自己超越や至高体験の重要性を強調したが、これはスピリチュアリティと関連が深く、近年その重要性が強調されている。ベートーヴェン晩年の緩徐楽章にみられる優しく慈悲にあふれた歌や、フーガやスケルツォ楽章にみられる宇宙性を感じさせる表現は、まさにスピリチュアリティにあふれたものであり、人々に愛と希望を与えるものである。}, pages = {33--40}, title = {ベートーヴェン晩年の様式 : 心理臨床からの視点も含めて}, volume = {60}, year = {2009} }