@article{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00003596, author = {和田, 崇 and WADA, Takashi}, journal = {三重大学教育学部研究紀要. 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 本稿は、現行の筑摩書房の国語教科書(高校一年生用)に収録された南木佳士の短編小説「急須」を分析した作品論である。同社の作成した『指導書』によると、この小説の主題は、青少年期の苦悩を背景として主人公が「自分の生き方を発見するという成長の物語」であり、それを読み取るためには、作中に登場する「お茶屋の主人」と、彼が愛好する芥川龍之介の小説が象徴する意味を考察する必要がある。しかし、テクストを精緻に分析すると、お茶屋の主人は主人公の「成長」に対しそれほど重要な役割を果たしていないと考えられる。本稿では、テクストに描かれていない主人公の空白の時間を復元し、彼の苦悩の所在を具体化した上で、人称を用いず過去の自己について語る特殊な語り手の機能に着目し、現在と過去との間で二重に交錯する主人公の内面の変化を解析することで、「急須」におけるお茶屋の主人の役割を明らかにした。}, pages = {99--108}, title = {南木佳士「急須」論 : お茶屋の主人の役割に関する考察}, volume = {67}, year = {2016} }