@misc{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00007336, author = {奉, 薇}, month = {Jan}, note = {application/pdf, 【研究の背景】近年、中国において、アニメ・映画・ドラマなどの映像素材が外国語としての日本語学習に役立つことが確認されてきたが、映像素材を活用した日本語教育はまだ学習者に視聴させるだけの程度に留まり、受信型の教育形態に偏重している現状がある。学習者の発信力の向上を目的とし、学習者に映像素材に関する作文を書かせるという方法が用いられているが、学習者が苦手にしている傾向がある。そのため、映像素材を効果的に利用し、日本語学習者の発信力の向上ができるような新しい学習法の開発が必要である。筆者は、映像素材からキャプチャーした静止画を活用し、物語のあらすじや感想などを語らせることができると、学習者の発信力を高めるのに役立つのではないかと考え、デジタルストーリーテリング(以下略称「DST」)に着目した。【研究の目的と方法】本研究では、中国人日本語学習者の発信力を向上させるために、DST を用いた発信型の日本語学習法を提案する。その方法とは、中国語を母語とする日本語学習者に、映画やドラマ等の映像素材からDST 制作用の画像をキャプチャーさせ、その画像を活用し、映像素材のあらすじや感想などをデジタルストーリーにすることである。本研究の目的は、この手法が学習者にどのように役立つか実践を通じて明らかにすることである。それを明らかにするため、まず日本語学習者にキャプチャー画像を活用したDST 作品を制作させることによってどのような学習効果が生まれるかを検討していく。そして、中国人日本語学習者に実際に作品を作らせる実践を行う。実践後、実践協力者に半構造化インタビューを行い、インタビューデータをもとに学習効果と課題を考察する。【中国人日本語学習者によるキャプチャー画像を活用したDST の実践とまとめ】2013 年の8 月から10 月にかけ、三重大学教育学部在学の中国人留学生6 名(中級学習者3 名と上級学習者3 名)を対象にし、作文段階とDST 段階という2 つの段階で実践を行った。作文段階では実践協力者全員を集め、映像素材『千と千尋の神隠し』をテーマにした400 字程度の作文を書かせた。その後、作文の難点などについて討論させた。そしてDST 段階では、同じテーマで2 分ほどのDST 作品を2 週間以内で作らせた。そして、実践協力者の感想を得るため、全員に個別にインタビューを行った。インタビュー内容を記録し、整理した。本実践研究の結果と考察は以下の通りである。①見た映像素材をテーマとした作文の難点は主に組織の難しさ、文字での発信力の足りなさ、言語表現化の難しさ、ストーリー再現化の難しさという四つの点である。②キャプチャー画像を活用したDST を作らせることを通し、作文の難点また中国人日本語学習者が作文に対する苦手意識が改善できる。そして、学習者の達成感が向上し、学習態度も真面目になった傾向があり、読み手を意識するようになったと見られている。③本DST 学習法を取り組んだ学習は学習者の日本語能力の向上に有効である。④本DST 学習方法が中級学習者と上級学習者において、DST 作品の長さ、キャプチャー画像の枚数と効果の違いがでている。, 三重大学大学院 教育学研究科 学校教育専攻 学校教育領域, 69p}, title = {中国人日本語学習者によるキャプチャー画像を活用したデジタルストーリーテリングの実践と効果}, year = {2014} }