@misc{oai:mie-u.repo.nii.ac.jp:00008870, author = {中西, 窓花}, month = {Jan}, note = {application/pdf, 1.序論近年,ディスプレイ装置を搭載した自動車が増加している.画面注視に伴い懸念される車酔いの発症増加に対処するため,車酔い低減ディスプレイの開発を目指している.一方,車酔いに関する定量的評価指標が未だ確立されていないので,車酔い発症時の心臓自律系活動と呼気終末二酸化炭素分圧の変化を計測し,車酔い不快感との相関を解析した.2.車酔い低減ディスプレイ車内でTV視聴を行うと運動情報が視覚からは得られないため,TV視聴を行わない場合と比べて車酔い不快感が約2倍に強まる.そこで,自動車の運動情報を視覚から与えるように視運動刺激をTV映像に付加し,車酔を低減しようと考えた.対策を施した11種類の映像の視聴,対策を施していない映像の視聴,視聴なしの計13種類で約20分間の実車実験を行い,車酔い不快感を測定した.走行前10分と5分,走行開始から1分毎に不快感の強度を0(平常)~10(嘔吐寸前)の11段階で被験者に答えさせた.評定尺度法による主観的評価の結果を範疇判断の法則に基づいて距離尺度化した.全ての対策において対策なしよりも不快感を低減できた.最大74%の車酔い改善効果が得られた.3.呼気終末二酸化炭素分圧上記実験中に,カプノメーターを用いて呼気二酸化炭素分圧を計測した.一呼吸毎の呼気二酸化炭素分圧の最大値を呼気終末二酸化炭素分圧とし,これを1分おきに前後30秒で平均した.車酔い発症者は走行開始とともに呼気終末二酸化炭素分圧が低下する傾向が見られた.不快感の大きさによりグループ分けして平均値を求めたところ,不快感が大きいグループほど,呼気終末二酸化炭素分圧が低下する傾向が顕著であった.4.心臓自律系活動上記実験中に被験者の心電図波形をパソコンに入力し,心電図R波のピークを検出して心拍間隔を求めた.心拍間隔の時間推移を0.5秒間隔の時系列となるようにリサンプルした後,0.5秒ずつシフトさせながら60秒間のデータを使用してMEMでパワースペクトルを求めた.その高周波成分HFと低周波成分LFのパワーの時間変動を求め,走行開始前10分間の平均値で全体を割り正規化した.LF/HFを交感神経指標,HFを副交感神経指標とし,緩徐な変動成分を取り出した.車酔いを発症すると,減退と克進を繰り返しながらも,交感神経活動は活発になり副交感神経活動は低下する傾向が見られた.5.まとめ実験結果から,本研究の映像提示手法は車酔い低減に有効であることが分かった.また,呼気終末二酸化炭素分圧や心臓自律系活動の変化と車酔いの間には相関が見られたので,更なる解析を行えば車酔いの指標として利用できると考えられる., 三重大学大学院工学研究科博士前期課程情報工学専攻, 38}, title = {ETCO₂分圧と心臓自律系活動の変化に見る車酔低減対策ディスプレイの効果}, year = {2010} }