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アイテム
三重県における園芸作物病害の発生生態の解明と対策に関する研究
http://hdl.handle.net/10076/0002000852
http://hdl.handle.net/10076/0002000852a7652402-bf5c-431e-9a89-f2192535442d
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||||||
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公開日 | 2024-09-03 | |||||||||
タイトル | ||||||||||
タイトル | 三重県における園芸作物病害の発生生態の解明と対策に関する研究 | |||||||||
言語 | ja | |||||||||
タイトル | ||||||||||
タイトル | Studies on epidemiology and control of plant diseases on horticultural crops in Mie Prefecture, Japan | |||||||||
言語 | en | |||||||||
言語 | ||||||||||
言語 | jpn | |||||||||
資源タイプ | ||||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||||
資源タイプ | doctoral thesis | |||||||||
アクセス権 | ||||||||||
アクセス権 | open access | |||||||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||||||
著者 |
中嶋, 香織
× 中嶋, 香織
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抄録 | ||||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||||
内容記述 | 本研究では, 三重県の園芸作物等で発生している病害の発生状況を明らかにするとともに, その対策技術の確立を試みた. カンキツの温州萎縮病は, 温州萎縮ウイルス(Satsuma dwar f virus , SDV)によって引き起こされる土壌伝染性病害であり, カンキツ樹に感染すると舟型葉やさじ型葉と呼ばれる葉の萎縮や枝の叢生, 樹全体の萎縮, 果実品質や収量の低下を生ずる. 2010年から2012年にかけて, 調査した69圃場のうち43圃場でSDVの発生が確認された. SDVは主にカンキツモザイクウイルス(CiMV sub-strain)がもっとも多く, 次いでSDV (SDV strain)であり, ネーブル斑葉モザイクウイルス(NIMV strain)に属する分離株も認められた. NIMV strainは三重県において発生が初確認され, CiMV sub-strainとNIMV strainの複合感染の報告はこれが初めてである. 本研究の結果, CiMV sub-strainは和歌山県外に広く分布していることが明らかになった. さらに, 三重県では果実にモザイク症状を示さないCiMV sub-strainが広く分布している可能性が示唆された. 極早生ウンシュウの特徴である樹勢の矮化や葉の小型化などが, CiMV sub-strainの軽微な病徴と似ており, 感染初期の罹病樹の特定を困難にしていると考えられた. SDV系統およびCiMV sub-strainに感染した罹病樹周辺にカラタチ実生苗を定植した結果, 定植1年以内に感染することが明らかになった. カラタチはカンキツの台木として広く使用されており, SDV 汚染圃場へのカンキツ苗の定植後に同様の感染が生じる可能性が示唆された. 極早生ウンシュウ ‘みえ紀南3号’ は,育成段階で3種類のウイロイド(ホップ矮化ウイロイド(HSVd) , カンキツ矮化ウイロイド(CDVd), カンキツウイロイドVI (CVd-VI))に感染したため,普及にはウイロイドの無毒化が必要となった. 断続熱処理を行った‘みえ紀南3 号’から0.2 mm 程度の茎頂を切り出し, 茎頂接ぎ木を行い, ウイロイド除去が可能か検討を行った結果, 断続熱処理を行わずに0.2 mm茎頂を利用した茎頂接ぎ木により, 効率よく無毒化できることが明らかになった. 三重県の主要トマト産地では, トマト葉かび病抵抗性遺伝cf-9を有する品種が栽培され, Fulvia fulvaによるトマト葉かび病は大きな問題ではなかったが,調査した施設トマト15圃場のうち7圃場でトマト葉かび病の発生が確認された. 2016年10月〜2019年3月にかけて,7圃場から83菌株を採集し, SDHI剤に対する薬剤感受性検定を行った. ボスカリド耐性菌, ペンチオピラド耐性菌の発生が確認され, ペンチオピラド耐性菌はすべてボスカリドと交さ耐性を示した. また, イソピラザムおよびピラジフルミドに対する耐性菌が発生していることを確認した. 菌採取した圃場は, イソピラザムおよびピラジフルミドの使用履歴はないため, ボスカリドおよびペンチオピラドの散布による交さ耐性が生じている可能性が示唆された. SDHI剤の総使用回数が増加するほど, ボスカリドおよびペンチオピラドの耐性菌率が有意に増加した. 耐性菌率に関して殺菌剤間にも有意な差が認められ, ボスカリドに対する耐性菌はペンチオピラドに対する耐性菌よりも多く出現した. また, 岐阜大学流域圏科学研究センターと連携し,Pythiummyr iotylumが黒ウコンの立枯症状を引き起こすこと病因学的に明らかにし, 黒ウコン立枯病として報告した. ムギ類赤かび病はコムギおよびオオムギの主要な病害である. ベンズイミダゾール系殺菌剤(MBC)の一つチオファネートメチルは, 三重県ではムギ類赤かび病の主要防除剤の1つだが, 薬剤耐性系統の蔓延が懸念されている.そこで2008年から2021年にかけて, 460圃場において穂にスポロドキアを形成したコムギおよびオオムギからFusarium graminearum種複合体(FGSC) 1,280菌株を分離し, FGSC 分離株の薬剤抵抗性は最小発育阻止濃度(MIC)法およびMBC耐性発現に関連するβ2-チューブリン遺伝子コード領域の一塩基多型により抵抗性の有無を判定した. 分離株はβ2-チューブリン遺伝子コード領域に複数のアミノ酸変異を有しており,高度耐性株ではF200YおよびF167Y変異が, 中度耐性株ではE198Q変異が検出された. E198Q変異の検出は中国で1件の報告があるが, 日本では初めてである. チオファネートメチルに対して高度耐性示すF200Y変異株は, 2008年と2018年にのみ検出された. 三重県では, 分生子による二次感染の頻度が低く, 変異株の淘汰の機会が少ないこと, 2年3作体系による一次宿主植物の残渣量が少ないことなどから, MBC耐性株の個体数がまだ少ないと考えられた. |
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内容記述 | ||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||
内容記述 | 本文/三重大学生物資源学研究科 | |||||||||
内容記述 | ||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||
内容記述 | 160p | |||||||||
書誌情報 |
発行日 2024-03-25 |
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フォーマット | ||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||
内容記述 | application/pdf | |||||||||
著者版フラグ | ||||||||||
出版タイプ | VoR | |||||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||||
出版者 | ||||||||||
出版者 | 三重大学 | |||||||||
出版者(ヨミ) | ||||||||||
ミエダイガク | ||||||||||
学位名 | ||||||||||
学位名 | 博士(学術) | |||||||||
学位授与機関 | ||||||||||
学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||||||
学位授与機関識別子 | 14101 | |||||||||
学位授与機関名 | 三重大学 | |||||||||
学位授与年月日 | ||||||||||
学位授与年月日 | 2024-03-25 | |||||||||
学位授与番号 | ||||||||||
学位授与番号 | 乙学術第1100号 | |||||||||
資源タイプ(三重大) | ||||||||||
Doctoral Dissertation / 博士論文 |